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あきのよしおさん
2011年、秋。
落ち葉が地面を覆って
秋らしい色と音と匂いで井之頭公園を染めていた。
頭上の木陰からは月光がふりそそいでいる。
木洩れ月?

 
私たちは集まった仲間と7.8人で
コラージュ作品のようなワッキー作の屋台を囲って
少し寒くなりはじめた秋の公園の中、みはさん特製の火鍋を頂いていた。
遠くに街灯がひとつ。
冬前の寒い気配とせつなさが漂う夜の公園を
作品の蛍光色と仲間の着ている奇抜な服の色が賑やかした。
鍋がひと段落すると、
ふと誰からともなく無言で落ち葉を集め始めた。
それはすぐに3mの山になった。
それを「秋ソレーションタンク」(アイソレーションタンクより)と名付けて
ひとりずつ、順番に全身を埋めて数分間それを体験する遊びになった。
全身が柔らかく有機物で包まれる感覚。
視界には樹と月と空だけ。
あとは、気の置ける仲間の気配だけ。
都会の中にふわっと現れた、宇宙や自然に近い体感。
本当にリラックスできるベストコンディションに、全員が大絶賛した。

先ちゃんの番になり、私がその「気配」になっていた時。
突然、遠くから演説調の声が聞こえた。

「月と大地とここの三角形で成り立っている」

あまりにも突然で、あまりにもxxxxな内容のため
はじめは皆耳を疑ったが、その声と辻褄のあうような合わないようなスピリチュアル演説は
確実に私たちの元へ近づいてくる。
そのあまりにも信じられない状況に場の空気がぐにゃりと歪み、
仲間は全員息を飲んだり、笑ったり、狂ったりした。
(一番ぶっとんだのは、身動きのとれない秋ソレーションタンク真っ只中の先っちょだったと思う。)

近づいてきたその声の主は
よしおと名乗る白髪の老人だった。
「この場所と、大地と月の三角形の関係の上に我々の世界が成り立っている」
という趣旨の演説を私たちに向かって延々と繰り広げるのだ。
その内容が、とても重要なメッセージを含んでいる気がして
意味を、拡大解釈しながら聞いていると、
仲間の一人が、「よしおさんも秋ソレーションタンクにはいりますか?」
ときいた。
そしてよしおさんは、無抵抗のままスルっと秋ソレーションタンクに埋もれたのだった。

更なる何かが起こってしまう予感とともに
私たちは、タンクをベストコンディションにするべく
ありったけの落ち葉を盛った。

「よしおさん、気持ちいい?」
「ぎもちいい〜」
「よしおさん、気持ちいい?」
「ぎもちいい〜」

と、エンドレスなコール&レスポンスは、30分くらい続いただろうか?
期待するような超常現象は起きなかったが、それでも既に奇跡は起きている。
そしてよしおさんは満足したのか、ばっと起き、平然と出葉した。

そして、屋台の火鍋に意識を向け、貰い、貪ったのだった。
それはあまりにも自然で、瞬間の出来事だった。

よしおさんは、夜の森へ去っていった。

きっと最後の行為が、もともとの目的であったのだろうと
私たちはよしおさんの貪る姿をみて気づいた。
目的を果たすために、私たちにぶっとんだ幻想を演出してくれた人生の先輩。
私たちとの需要と供給のバランスを、神がかった嗅覚で嗅ぎつけ、成し遂げたのは
これから寒い冬を越えようとする人間の本能。だったのかもしれない。
その本能が産み出した想像を超えた出来事に、尊さすら感じ、その後何度も反芻した。

よしおさん。
その火鍋は、みはさんが作ったこの日宇宙一の鍋だったのですよ。
ベストコンディションな秋ソレーションタンクも、たまたまできたものなのですよ。
それを嗅ぎつけ、サクッと楽しみ、
私たちに衝撃とイマジネーションを残し去っていったあなたはカッコイイですね。
全てが奇跡のタイミングだったのですよ。
今はどこで何をしていますか?
寒い冬を越せましたか?
いま、地球にいらっしゃいますか?


秋になると思い出す、あきのよしおさんのお話。



引っ越ししました。

33ヶ月間住み、アトリエにもしていた片瀬江ノ島の家(通称アシッドハウス)から

320日、立春の日に神宮前に引っ越し/移転し、もうはや2ヶ月以上経ちました。

環境もかなり変わりましたが

これまでどおり沢山楽しいお仕事を

これまでよりも更に多くの方々と関わって

していけたらと思っております。

これからも宜しくお願い致します。

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